ネガティブ主婦の一喜一憂ブログ

基本ネガティブですが、希望をもって生きてます。いろいろと持病がありますが、最低限のお薬でそこそこの状態を保って暮らしています。動揺しやすく繊細気質な私の、病気や日々の生活の一喜一憂を綴るブログです。たまに可愛いワンコ登場☆

【統合失調症12】回復を促す家族の接し方④ & 家族教室

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コミュニケーションを上手くとるために

前回まで、3回に分けて統合失調症の患者さんに対する、家族の接し方について考えてきました。

sentimentalover.hatenablog.com

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統合失調症の患者さんは、考えを上手くまとめることができなかったり、考えがあちこちに飛んで、そのため他の人とコミュニケーションをとることが難しくなってしまうことがあります。

私も、必死になって自分の考えを説明しているとどんどんヒートアップしてしまい、補足や例を挟んだ方が良いかと思って少しそれた内容まで話していると、最初に言いたかった話の着地点を忘れてしまうことがあります。

 

このトピック最後となる今回の記事では、家族がそうした患者さんとコミュニケーションをとるためのコツと、後半では、家族教室というものについて紹介していきたいと思います。

 

 

聞き上手になる

①の回の記事でも、患者さんの話をよく聞いてあげることの大切さについて書きましたが、患者さんに対しては基本的に「受け身」で接することがポイントです。

 

患者さんが何か話そうとしたら、話を最後までじっくりと聞いてあげてください。

話に相づちを打ったり、分かりにくいときには「いま~~と言ったのは、どういうこと?」などと確認の質問をしたり、話が終わったら患者さんの言ったことを「~~なんだね」と繰り返したりすれば、患者さんは自分の話を聞いてくれているんだなという満足感を得られるはずです。

 

分かりやすく伝える努力をする

「話すことはひとつにしぼる」「曖昧な表現を避ける」など、会話の内容をできるだけ複雑にしないこともコツです。

また、簡潔で、意味のはっきりした言葉を正しく使うことも大切です。

 

患者さんを子ども扱いしない

言っても分からないだろうなどと決めつけ、患者さんを子ども扱いしては、良いコミュニケーションは成り立ちません。

患者さんには、少し弱っているかもしれませんが、物事を理解したり判断したりする能力がちゃんとあります。

 

不必要な恐怖感をもたない

病気を怖がっているのは、家族よりも患者さんの方です。

家族が患者さんに対して怖がったり、おどおどした態度を見せれば、会話も上手くいきません。

 

率直に、包み隠さずに話すようにしましょう。

 

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家族教室について

家族教室は、統合失調症の症状、治療法、患者さんとの接し方について、家族が学ぶための教室です。

「家族会」と異なるのは、家族会は家族が主体となって運営しているのに対し、家族教室ではスタッフが主体となってプログラムを決め、運営している点です。

 

後半は、この家族教室について少しご紹介していきます。

 

同じ悩みをもつ家族が、学び語り合う場

家族教室では、それぞれ専門家が講師となり、質疑応答なども交えながら、じっくり講義します。

また、家族教室には、複数の家族が一緒に参加するので、家族同士で自分たちの体験を語り合ったりもします。

 

家族教室は、統合失調症という病気についての正しい知識を得るとともに、家族の不安なきもちを少しでも軽減することを目的としています。

 

家族教室を開いているのは、病院、保健所、市区町村の保健センター、精神障がい者の施設などです。

 

家族教室は、1回限りのものから何年にもわたって行われるもの、発病まもない患者さんの家族を対象にしたものから、慢性化した患者さんの家族を対象にしたものまで、形式も内容もまちまちですが、一般的な家族教室の内容は次のようなものです。

 

病気について学び、情報を得る

専門家から統合失調症についての正しい知識や治療法、再発防止などについて学びます。

リハビリや社会資源の活用方法についての情報を得たりもします。

 

話し合う

複数の家族がそれぞれの体験や悩みを語り合います。

家族ひとりひとりが、情報の受け手となると同時に提供者にもなります。

 

コミュニケーションの練習

患者さんへの接し方やコミュニケーションの方法をグループで練習します。

 

家族教室に参加した人たちからは、「他の人も同じように悩んでいることが分かって、楽になった」「親の目線で子どもを見ていて、歯がゆさを感じていたが、非常に反省した」「たまには家族も息抜きをして良いのだと知って、とても気が楽になった」などといった感想が寄せられているそうです。

 

家族の悩みを分かち合う場であるこうした家族教室や家族会に参加するのも、家族が上手に患者さんと向き合っていくためのヒントになるかも知れません。

無理のないよう、活用してみてください。

 

参考文献:『統合失調症 正しい理解とケア』 白石弘巳(高橋書店

 

最後に

今回まで4回に分けて、回復を促す家族の接し方について考えてきました。

 

繰り返しになりますが、統合失調症の患者さんが、病気を発症した後どのように回復していけるかには、家族の知識や接し方が大きく関わっています。

 

大切な家族が病気になってしまい、どうしていけば良いのか悩んで不安に思っている方々の参考になる情報が提供できていたら嬉しいです。

 

私自身が統合失調症患者ですが、ちゃんと治療していけば、この病気は必ず良くなっていきます。

希望をもって、病気と向き合ってください。

 

 

〇さらに詳しく知りたい方へ〇

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みんなのメンタルヘルス|厚生労働省