まだ生きているよね?
時間術に関する本を読みました。
最近心理学とか啓発本とか言った実用書が多く、小説をあまり読めていません。
でもそんな気分の時期もありますよね。
今読んでいる本で印象的な内容があって、
パイロット訓練生は、危機的状況に陥ったら、常に「機体はまだ飛行しているか?」と自分に問いかけるように教えられる。
米国のアポロ12号は打ち上げ後に落雷に見舞われたが、宇宙飛行士のアラン・ビーンはこのやり方で対処法を考え、飛行を続けることができた。
もうダメだ、と思われるような状況に出会ったときも、同じように「まだ生きているよね?」と自問してみよう。
ユーモアと味わいのある言葉だ。
出典:『世界で一番シンプルな時間術』
ヴェルナー・ティキ・キュステンマッハー
マリオン・キュステンマッハー
どうですか?
これを読んで、私は映画『タイタニック』を思い出しました。
混乱のなかで
おそらく聞いたことの無い人はいない、あの映画です。ディカプリオのやつ。
タイタニックが氷河に衝突してから沈んでしまうまでの、手に汗握る数々のシーン。
その中に、弦楽四重奏(たしか4人だったと思う)のシーンがあるんですけど、ピンとくる方いますか?
救命ボートに乗るために、いろんな身分の人々が船上を右往左往するカオスな中で、弦楽器を持った人々がセッションするシーンがあるんです。
船内でのパーティーのために乗船していたこの音楽家たちは、大混乱の中で音楽を演奏するんです。
そしていよいよヤバイとなって、「出逢えてよかった」「一緒に演奏できて良かった」と握手をし、互いが助かることを祈りあって別れます。
(うろ覚えなので、もしかしたら美化されているかも…悪しからず)。
このシーンをふと思い出したんですよね。
私だったら
周囲の出来事に対して、なんでも「自分だったら」と考えたり発言したりするのは、あまり良く無いことみたいな論を聞いたことがありますが。
やっぱり考えはしますよね。
船が沈んでいく、命が助かるか分からない状況で、私は音楽を演奏するなんてこと出来ないですね。
パニックになって泣き叫び、手を引いて助け出してくれる人が居なければお終いです。
もし助かっても、ずっとこの悲劇の記憶から逃れられず、フラッシュバックに苦しみそうです。
病気のこと含め、なんでこんな心に生まれ育ったかなぁとは思います。
悔やんでも、この心と生きていくしかできないんですけれど。
せめて、命の危険がない場面では、落ち着いて対処できる人間になりたいです。
人生の経験値が上がれば、落ち着いた振る舞いが出来るようになるのでしょうか。
うーん。
頓服薬が手放せない私には、未知の領域です。