とろみの目的
先日、ラジオで「水分にとろみをつけられる商品」について特集していました。
もともとは嚥下障害などのお年寄りを対象とした商品で、食べやすいように汁物をトロッとさせることが出来るという商品。
ラジオではそれを使って、いろんな水分にとろみをつけて、何が美味しいか調べてみようという企画をやっていました。
コンソメスープがすごく美味しいとか、とろみのあるお味噌汁はまるでなめこ汁だとか、ジュースはスイーツになるだとか言って盛り上がっていました。
とろみのある炭酸
いろんなとろみをつける商品が出てくる中で、炭酸飲料にとろみをつけられるというものが紹介されました。
「とろみがつくのにちゃんと炭酸が残っている」と良い評価だったのですが、聞いていた私、そしてたぶん出演者の人たちも、美味しいスイーツが作れるね的な気持ちでいたと思います。
でもそこに、医療的ケアが必要な子どもたちのお世話をしている人からメールが届きました。
「炭酸にとろみがつけられる商品があるなんて、素敵なものを紹介してくださってありがとうございます。こんな商品があれば、炭酸飲料を飲んだことのない子どもたちに、炭酸ジュースを飲ませてあげることが出来ます」
と、言ったものでした。
小さな夢を叶える
障がいや健康上の問題で、炭酸を飲んだことがない子どもたちが居ると言うこと。
そして子どもにとって、初めて炭酸飲料を味わって、シュワシュワとした刺激に驚くというのが、成長の中で意味のある経験なのだなと気づかされました。
やったことのない遊び、難しいと思っていた経験が、工夫によって叶えることが出来るんですね。
炭酸を飲むという、ほとんどの大人にとってはなんでもない経験。
でも子どもにとって、特に医療的ケアを必要とする子どもにとっては、全く価値の違う経験なんだと知り、視野が狭かったなぁと思いました。