危ない
先日、車の多い道の横断歩道を渡っていたときのことです。
十字路の、片側にしか歩行者用の横断歩道が無い道ってあるじゃないですか?
横断歩道が四角形に交差点を囲っていなくて、コの字の三か所にしか無い場所です。
信号は付いていていました。
横断歩道のない向こう側に移動したかったら、まず横に渡り、そして縦に渡り、再び反対向きに横に渡らないといけない。
私は横断歩道のある側のところを縦に渡っていたんですが、反対側の横断歩道のないところを車椅子のおじさんが渡り始めたんです。
薄暗い時間帯でした。
本来、人が渡る場所ではないので、スピードのある車がスーッと走って行って「危ない!」と思いました。
その車は直前で気付いたらしく、その人にはぶつからなかったのですが、通り過ぎたところで車は停まり、ドライバーさんが降りてきました。
さっと動くドライバーさん
降りて来たドライバーさんは何をするんだろうと見ていると、のろのろと渡っていた男性の車椅子を押し、他のドライバーさんたちにも注意喚起しながら、道の反対側までさっとおじさんを運んであげました。
そしてまた、停まってくれた他のドライバーさんに会釈をしながら、自分の車に戻り颯爽と走って行きました。
こちらとは距離があって、ドライバーさんは男性なのか女性なのかが良く分からない雰囲気の人だったのですが、40~50代くらいに見えました。
私はただ「危ない!」「停まった!」「カッコいい!」と見ていただけなのですが……。
ほんの20秒くらいの出来事でした。
頑ななおじさん
一方、車椅子のおじさんの態度は。
もし私だったら(そもそもそこは渡っちゃいけないんだけれど)、そんな親切をしてもらったらめっちゃ謝ってお礼を言うと思うんですよね。
そういう「~べき」論がすぐ出てしまうのは、私の良くないところだとは思うのですが……。
おじさん、終始、無反応だったんです。
押してもらっている間も、渡り終えた後も振り向かないで、何事も無かったように無表情で去って行きました。
迷惑な危ないことをして、人の助けを借りて、どうしてそんなに頑なな態度だったのか。
なんだかな~と思ってしまいました。
私もこういう状況を見たら、さっと動ける人を目指したいです。