病名を公表
先日、リトルグリーモンスターの芹奈さんが、ADHDと双極性障害であることを公表されましたね。
リトグリについては詳しくなかったので、芹奈さんってどの子だろうとネットニュースを見て、「ああ、この子か……」と思いました。
なぜそんなふうに思ったかと言うと。
私は数年前、主人の仕事の関係で、歌番組の公開収録を見せてもらったことがあります。
そのステージに、リトグリも出演していました。
リトグリの歌声は、ぴったりハマっていてとても気持ち良かったです。
しかし、他の歌手の方々の出番やトークの際に、とても態度の悪い子がいて。
皆さんしっかり他の方の歌う姿を見て、手拍子を打ったり音楽にノったりする中、ひとりだけ足を組んで座り、テキトーなタイミングの手拍子をしながら仏頂面をしている子がいました。
「ひとりめっちゃ態度悪い子いたね。カメラさんも、映さないようにするの大変だろうね。放送にものらないように編集しなきゃいけないだろうし」
そう主人に感想を伝えたのを覚えています。
そのときは名前が分からず調べもしなかったのですが、顔を覚えていたので、今回の発表でその子が芹奈さんという子だったのだなと分かりました。
性格なのか、特性なのか、症状なのか
あの時の彼女の態度は、たまたまだったのでしょうか。いつもああいった感じなのでしょうか。
そしてそれは、本人の性格的なものなのか。
そのステージは、若い方の流行りの曲ばかりが披露されたものではなく、幅広い年代の歌手の方が出演されていました。
なので、演歌や往年の名曲を歌われれても、「興味ないんですけど」と思う若い方は多いでしょう。
それとも、発達障害に起因する、そう言った場での相応しい振る舞いを習得する機会が得られなかった結果の態度だったのか。じっとしていることが辛く、そういった態度で自分を落ち着けていた可能性も無くはないです。
もしくは、双極性障害の症状がこの頃からあり、体調が悪く、感じ良く振る舞うことが辛かったのでしょうか。
本人や、ごく近しい人に聞かなければ事実は分かりませんね。
障害者だって、千差万別
健常者と呼ばれる人にも、いろーんな性格の人がいるように、病気や障害がある人にだって良い人も嫌な人もいます。
障害者に偏見をもって差別する人が居る一方で、「障害があっても頑張って生きているなんて素晴らしい。心の清い人に違いない!」と、逆差別のような極端な見方をする人も居ると思います。
私は特別支援学校の教員免許を持っており、学生時代はサークルや研究、実習などで、沢山の知的障害のある人と関わらせてもらいました。
知的障害のある人たちには確かにピュアな人が多いように感じましたが、それでも嫌なところのある人だって居ました。
サークルで関わった自閉症の人で、いつも自慢話をして、ボランティアの学生に対して「お前らはバカだから、こう言ったことも分からないだろ」と話す女性がいました。
「そんなことないと思うけど」「そんな言い方されたら悲しいな」と、私は事あるごとに伝えました。
しかし大学の4年間ずっと、その女性からは暴言を吐かれ続けました。
ゼミの臨床研究で担当した自閉症の男子高校生で、「他人に厳しく、自分に甘い」と言われている子もいました。
その子は怒りのコントロールが難しく、トランプで負けたことに腹を立て、蹴られたり首を絞められたこともあります。
いろんな人がいました。
もともとの性格も、障害の特性も、精神的な体調も、全部が複雑に組み合わさった結果がそういった発言や行動なのだと思います。
結果、何が言いたいんだろう
リトグリの芹奈さんの話から私の経験の話に流れてしまいました。
結局何が言いたいか、うまくまとまらないまま、思うことをつらつら書いてしまいました。
ただ、障害や病気があるからと言って、みんながみんな清い存在のように持ち上げるのは違和感があるなと。
発達障害は本人にしか分からない生きづらさがあるだろうし、双極性障害はとても辛いものだと思います。
発達障害に関しては、療育や支援の提供者側としてしか分かりませんが、精神疾患については病名は違えど私も当事者です。
私は統合失調症ですが、病気の症状はとても辛いです。
病気の特性ゆえ、日々の生活にも、人生のあゆみかたにも、健常の人にはないさまざまな壁があります。
芹奈さんは、リトグリという輝かしい環境があって、素晴らしい歌声が与えられているのだから、その宝物を心の支えとして欲しいです。
コメントで発表されていたように、「自分らしく」活躍していけたら、同じ病気や障害のある方たちの、希望となるのではないでしょうか。
まずはしばらく休んで、体調が回復されると良いなと思います。