甲子園、敗退
親戚の子の通う高校が、この春甲子園に出場したそうで。
でも調べてみたら、すでに大敗していました。
常連校ではないので、甲子園なんてお祭り状態。
生徒たちみんなで夜行バスで現地入りし、応援したのだとか。
私の出た高校の野球部は強くなかったけれど、私は吹奏楽部だったので、夏の大会だけは応援に行きました。
いつも地方大会の3回戦くらいで終わってしまうのだけれど、青春でしたね。
野球部に彼氏がいたわけでもなく、好きな人がいたわけでもなく、まぁちょっとはおしゃべりするかなくらいの子がひとりふたり。
そんな思い入れのない人たちのために、なぜあんなに必死に応援してたのか。
スポーツと、10代という時間のマジックですね。
夏の大会はたいてい猛暑で、直射日光に弱い楽器はバスタオルでぐるぐるに巻いて守りながら吹き、腕も顔も日焼け止めを塗っても真っ赤に焼け、楽器ケースにつけていたゴム製のキーホルダーは融けました。
閑話休題
私の高校時代の話ではなく、親戚の子の通う高校の話をしたかったんです。
実はその高校では、20年以上前にサツジン犯が出ています。
報道では「〇〇市の私立高校に通う生徒が」とだけ出ましたが、田舎なのでそういくつも高校は無く、しかも地元愛知県は公立高校のほうが強いというか王道というか。
そんな地域特性もあり、○○市で私立なんてあそこだよね~とすぐにみんな分かり、SNSの無い時代でしたが、地域住民の知るところとなりました。
ド田舎なので、当該の市だけでなく、近隣の広い地域の人たちが自分に関わりのある場所での事件だと捉えていたと思います。
明るい話ではないし、昔のことなので、親戚の子やその同級生の子たちはきっと知らずに通っているのだと思います。
全く無関係ではないけれど、高校の指導に責任を求めるのも違いますしね。
善とか悪とか、どう伝えれば良いのか
このときの事件は、逮捕された少年が「人をコロしてみたかった」と証言したことも話題になりました。
大学時代にお世話になった教授がその当時愛知県に勤めていたらしく、この発言はかなり専門家の間でも問題になったそうです。
何度も集まって会議をし、特別支援教育の難しさを痛感したと話してくれたことがあります。
その高校は特別支援学校ではありませんが、犯人はそういった傾向のある生徒だったようです。
発達障害と犯罪を結びつけたいのではないので、誤解しないでください。
ただ、やったことがないからやってみたかったという証言が出て、当時の特別支援教育の専門家たちは、大変な壁にぶち当たったということです。
善とか悪とか、どうしてそれがいけないことなのか。
反抗して面白がって言っているのでなく、本心から、「どうして人をコロしてはいけないの?」と言われたら。
私に教師になる道は無くなったけれど、そんな子に出会ったとき、どんな対応ができたのでしょうか。
…なんて言うことを、親戚の子の高校野球の話から思い出して、考えてしまいました。
当時その高校は、「私立は高くて、わざわざ目指すようなところではない」「お金を出せば誰でも入れる」なんて言われ方をしていましたが、今では割と人気の進学先になっているようです。
お弁当が必要な周辺の公立高校とは違って学食があり、保護者も喜んでいるそうです。
私立でお金があるので、スポーツで優秀な子を集めてけっこういろんな部活が盛り上がっており、そこも支持を受けている理由のようです。
学校のイメージを回復させるために、先生方は大変な思いをされたのかなと思います。