ネガティブ主婦の一喜一憂ブログ

基本ネガティブですが、希望をもって生きてます。いろいろと持病がありますが、最低限のお薬でそこそこの状態を保って暮らしています。動揺しやすく繊細気質な私の、病気や日々の生活の一喜一憂を綴るブログです。たまに可愛いワンコ登場☆

危害を加えていなくても、特定の病気というだけで追放される

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ハリーポッターとアズカバンの囚人

ハリーポッターシリーズの3話目、アズカバンの囚人を少し前に読了しました。

 

ネタバレを含むので、これから読みたい、もしくは映画を観たいと思っている方はスルーしてください。

 

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簡単にお話を説明します。

話の本筋ではなく、私の書きたいことに関する部分だけ。

 

ハリーたちの「ホグワーツ魔法魔術学校」に、「ルーピン先生」という新しい先生がやって来ます。

 

はじめはパッとしない見た目のおじさんなのですが、魔法の知識や能力は高く、授業は楽しい。

生徒に対する声掛けや褒め方なども、とても穏やかで温かい。

 

ハリーに困ったことが起こると、授業以外に時間を作って、ハリーが困難を脱するための魔法の訓練に付き合ってくれます。

 

しかし、ルーピン先生の正体はある「怪物」でした。

魔法界でも忌み嫌われるような、狂暴な怪物。

 

ですがルーピン先生は常にそういった狂暴性を持って周囲を欺く態度を取っているのではなく、本人の意志とは関係なく、ある条件が重なるとその怪物になってしまい、自分でもコントロールできなくなってしまうのです。

 

ルーピン先生が怪物になってしまったきっかけは、子どものころにその怪物に襲われて感染してしまったからです。

 

定期的に怪物の姿になってしまい、周囲の人を襲ってしまう危険があるルーピン先生。

 

しかし、ホグワーツの校長である「ダンブルドア」は、子ども時代のルーピン先生のためにいろいろと工夫をし、ホグワーツに生徒として通えるようにしてくれました。

そして大人になった今は、ルーピン先生にホグワーツの教師としての働き口を用意してあげたのです。

 

ダンブルドアはルーピン先生の呪われた正体を知っていますが、昔も今も差別せず、いろいろと工夫をすることでルーピン先生が周囲に危害を加えずに、充実した生活ができるようにサポートしていたのです。

 

そしてこのお話の山場となる大きな事件が起きて、解決して、エンディング。

 

ルーピン先生の正体は、ホグワーツの生徒や先生たちにバレてしまいます。

 

ハリーたちが少し危ない場面はありますが、結局は周囲の人たちを襲うことはなかったルーピン先生。

 

しかし、正体がそんな怪物では、保護者達から抗議の手紙が来てしまうよ!と、笑顔でホグワーツを去っていくのでした。

 

ハリーに、君の先生になれて嬉しかった、またきっと会えるよ!と言い残して。

 

 

コントロールしている「正体」

私がかつて教員を目指していて、教員免許ももっていること、そして統合失調症であることを知って読んでくださっている方は、ピンと来ているかも知れません。

 

ルーピン先生の怪物という正体と私の病気が、そして問題を起こしていなくても忌み嫌われる存在として追放されるのだということが、重なってしまったんです。

 

ちゃんと薬を飲んだり、調子を崩しそうな環境には身を置かないようにしたり、そうやって周りには危害を加えたりすることのないように病気と付き合っている今。

 

ルーピン先生の場合は、その怪物になってしまったらかなり危険で、高い確率で人を襲ってしまうのですが、私はそんな状態ではありません。

 

でもニュースでは、悲しいことですが統合失調症と思われる精神病患者がひどい事件を起こし、精神鑑定で無罪なのか有罪なのかだとか、そもそも襲われた人たちは罪のない人たちだったのだとか、そういったことが大々的に報じられます。

 

私は大学時代の終わりに病気になり、実際に教師として働くことはなかったので、ルーピン先生のような素敵な先生として活躍した実績はありません。

しかし、児童生徒の気持ちに寄り添って、全力で頑張りたいと思っていました。

 

もし無理をして教員になり、そんな体調の中でも頑張って仕事をしていたとしたら、ルーピン先生のように周囲に統合失調症のことが知られ、追放される日が来ていたのかなと思ってしまいました。

 

昔、「ブラックジャックによろしく」で読んだのですが、統合失調症でない人が事件を起こした確率の方が、統合失調症患者が事件を起こした確率よりも高いと書いてありました。

極端な言い方をすれば、割合的に見て、統合失調症でない人の方が、統合失調症の人よりも犯罪者が多いのです。

 

そして、統合失調症の人が起こした事件の被害者は、大半が家族などの身内であるとも書かれていました。

患者を支える存在であるはずの家族が、病気について理解せず患者を追い込んだ結果だと言える、と。

 

でも結局、統合失調症患者というのは、世間では犯罪者予備軍なんですよね。

そして事件を起こしても、罪に問われない可能性がある。

だからこそ、より憎い存在だと思われてしまうのでしょう。

 

「恩師」はダンブルドアではなかった

以前良くこのブログにも書いていた、「恩師」。

私が教員を目指すきっかけになった、中学時代の先生です。

 

卒業後も文通をしていて、その後ご縁が途切れてしまったのですが、現在の勤務校が分かって学校の住所宛てにお手紙を書き、またやり取りをしてくれるようになっていました。

 

しかし、何度目かのやり取りで統合失調症のことを書き、そこからお返事が来なくなりました。

 

こちらでアドバイスをいただいたこともあるので、そういえばあの先生とのお手紙はどうなったのかなと覚えていてくださった方もいるかもしれませんね。

 

あのあと、「〇月頃にお手紙を書いたのですが、もしかして届いていませんか~」的な短いハガキを書いて、再びお返事を待ったのですが、それも無視されてしまいました。

 

統合失調症について書いたお手紙からは1年以上、あとに送ったハガキからは半年以上経っています。

 

はじめの頃は、主人も「いい加減なことは書けないから、きっと先生はなんて書けば良いか迷っているんだよ」なんてフォローをしてくれましたが、今は全くそんなふうには思えません。

 

私のことを、ヤバい病気の関わっちゃいけないヤツと認定して、逃げたんですよね。

 

はじめはそんな扱いを受けたことが信じられなくて、先生を好きな気持ちは変わらなかったし、ただただ悲しかったです。

でも今は、先生との楽しかった記憶はあまり思い出したくないし、悲しい気持ちプラス憎む気持ちが強くなっています。

 

人を憎むって良いことではないけれど、私の精神状態を考えたら、いつまでも好きなまま悲しい気持ちでいるよりも、された仕打ちをちゃんと認識して、憎むほうにシフトしていった方が早く忘れていけるので良いことだと思います。

 

自分もその仕事に就こうと思うほど憧れた人なので、忘れてしまえることは無いけれど、日々何でもないときにまで思い出してつらくなるのは嫌なので、将来的には「あんな最低な教師おったわ」くらいになりたいです。

悲しいけれど、そのほうがラクになれます。

 

学生の頃は本当に良くしてもらったことも事実だけれど、今無視されていることも事実。

 

恩師だと思っていた人は、ダンブルドアのような人ではなかったのですね。

 

ハリーポッターシリーズはまだ読みかけなので、今後またルーピン先生が登場してくれたら良いなと思います。

でもその時、ルーピン先生がどんな扱いを受けるのかが気になります。

 

もし、「怪物ではなくなる→ハッピー」だったら、少し悲しいなと思います。

怪物ではなくなるのは幸せなことだけれど、正体が怪物のままでは周囲からも受け入れられなくて当然と言うのと同じ意味ですからね。

 

そりゃあ私だって、統合失調症が完治するなら何だってするよってくらい嬉しい。

 

怪物になってしまうことのある存在なのは変わらないけれど、それを上手くコントロールして、今のルーピン先生を知っている人たちからも広く愛されて欲しいです。

それだけの魅力がある人だと思います。

 

でも、そんなところまで深く考えられた物語では無いかなぁ…と、あまり希望は持っていないです。

 

続きを知っている方、ナイショにしてくださいね~。