生活障害とは
統合失調症により陰性症状や認知機能障害などがあると、日常生活や社会生活を送る上で様々な障害が残ることがあります。これを「生活障害」と言います。
※陰性症状や認知機能障害についてはコチラの記事を↓↓
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生活障害には個人差がありますが、よく見られるものについて、私の経験も交えてお話ししたいと思います。
日常生活の障害
食事の仕方(過食、塩分や糖分のとりすぎ、同じものばかり食べるなど)、金銭の扱い、交通機関の利用の仕方などが苦手になります。
また、一度にたくさんの課題の直面すると混乱しやすい、生活のリズムが乱れやすいといったことも起こります。
・食事の仕方
・家事の段取りがうまくできない
・金銭の扱いが苦手
・交通機関の利用が苦手
・身だしなみに無頓着
・服薬の管理がうまくできない
・昼夜逆転の生活 など
私も同じものばかり食べてしまったり、昼夜逆転に陥りやすく、生活のリズムが崩れやすいことは感じています。
食事のバランスや生活リズムは、無意識的に心地よい状態に任せて過ごしてしまうと悪循環に陥りやすいので、意識的に律する必要があると思います。
服薬の管理については、飲み忘れだけでなく、飲んだかどうかが分からなくなってしまい、ごみ箱を漁って確かめるということも過去には繰り返してきました。
私の場合には意識的に服用しなかったことは無く、飲み忘れに気づいてリカバリーしてきましたが、そういったことのないように工夫する必要があると思います。
お薬を飲んだかが分かりやすいように、曜日やタイミングなどが書かれた専用のケースを活用したり、家族にも一緒に確認してもらうのが良いと思います。
対人関係の障害
人との接触に消極的になる、人付き合いが苦手になる、その場にふさわしい態度がとれない、自分の意見に固執するなどがあります。
・人との接触に消極的になる
・人付き合いが苦手
・その場にふさわしい態度がとれない
・自分の意見に固執する
・自己主張が苦手
・話や行動が唐突
・杓子定規な対応
・挨拶がうまくできない
・社会常識が不十分
・他人への気配りが不十分
・他人との協調が困難 など
人付き合いに関しては、私はかなり消極的になってしまったと思います。コロナ以前から、何年も家族以外の人と食事をともにしていなくても、その状態を「平穏」だと思って過ごしてしまっています。人間不信が根底にあるのだと思います。
ブログを始めたことは良いことのはずと思っていますが、あまり考えずに他の方のブログにコメントしてしまい、こんなことわざわざ書かなければ良かったと怯えてしまうこともしばしばあります。距離の取り方が苦手で、くよくよしやすいのだと思います。
自分の意見に固執するということに関しては、もともとそういった気質があったとは思いますが、統合失調症になってからそれは強まっていると思います。
症状が今よりも苦しかったころはもっと固執がひどく、家族や主人から少しでも自分の思っていることと違うことを言われると、徹底的に分からせようとして興奮し、症状を悪化させていたように思います。
ただ私の家族の場合は、明らかに許せないことだろうという考えを持ち出されたり、病気への理解の無さから出た発言も多かったです。正直、望ましい対応をとってくれていればこちらが興奮することもないのにと思ってしまうこともあります↓↓
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家族の望ましい対応については、コチラの記事も読んでくださると嬉しいです↓↓
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就労能力の低下
集中力や持続力が低下する、積極性に乏しい、新しいことに慣れるまでに時間がかかる、仕事の飲み込みや要領が悪い、作業能率の低下などがあります。
・集中力や持続力の低下
・積極性に乏しい
・融通性に乏しい
・新しいことに慣れるまでに時間がかかる
・仕事の飲み込みが悪い
・作業能率の低下したり、むらが出やすい
・仕事の優先順位をつけるのが苦手になる
・疲れやすい など
私は外で仕事をした経験がないまま主婦になったので、何とも言えないところもあるのですが。
必要に迫られていないからと言う甘さがあるかも知れませんが、経験が無い私にとって、仕事に就くことはとても怖いことです。休職からの復職ではなく、一から仕事に就くことを考えるととても負荷が大きいです。
障がい者への就労支援を通しての仕事でなく、病気のことを黙ったまま、10年以上無職だった人間が採用と言う入り口を突破することはとても高い壁に感じます。
あとこれは家事をしていて思うことですが、とても疲れやすく、何時間も外で働くのは本当に大変なことだろうと思います。
体力的な問題だけでなく、病気のせいでストレスの影響を受けやすくなっているので、仕事をすることは心身ともに疲労感が強いのだろうなと思ってしまいます。
生きがいの欠如
楽しいはずのものにも関心がもてなくなる、自分自身に自信がもてなくなるなど。
・趣味や娯楽に関心がなくなる
・余暇を楽しめなくなる
・自分への判断や評価が的外れ など
私の場合、楽しいはずのことを楽しめなくなってやる気がなくなってしまうという状態には、むらがあります。
基本的には趣味も多く、楽しいと思えることはたくさんあるのですが、常に楽しむことができるわけではありません。
また、以前はやりがいをもって取り組んでいた「少し負荷のかかる趣味」は、辛くなってしまいました。市の吹奏楽団に参加していたことがあるのですが、学生のころのようには楽譜が読めなくなってしまい、ただただ苦しくて辞めてしまいました。(とても辛かったのに、なかなか言い出せず、辞めるという行動をとるのには2年かかりました)。
そして、趣味を楽しんでいるときにふとよぎってしまう気持ちが「これをやって何になるんだろう」と言う虚しさです。
ゲームをして、本や雑誌を読んで、楽器を演奏して。学生だったころは、ふだん勉強や部活やバイトを頑張っていたので、そのスキマ時間に遊ぶのはとても楽しいことでした。
しかし、そういった環境から離脱し、好きなように過ごせる時間がたくさんある身になった今、そういった虚しさが胸をよぎります。
「自分は社会の一員として役に立っていない」、そういった思いが根底にあり、好きなことを楽しむのにも「これをやって何になるんだろう」という虚しさを感じてしまっているのだと思います。
生活障害に対処するには
病気の予後を快適に過ごすためにも、QOL(生活の質)を高めるためにも、これらの障害は改善していきたいものです。そのためには、リハビリテーションが不可欠となります。
統合失調症にとって、リハビリは薬物療法と並ぶ治療の大きな柱です。
専門の機関に赴く必要なく、自分で取り組めることもたくさんあります。
リハビリに関しては、また次回の記事で詳しく触れたいと思います。
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